なんて優しいピアノを弾くんだろう。

窓の外から聴こえてくる音に

思わず聴き耳をたてています。

湿気った空気がやわらかく震えている。


階段をのぼる足の重たさは、

くたびれたともいえるけど

これはたぶん幸福みたいだった。

畑仕事はたいへんですが、

お日様のもとで汗や泥にまみれて働いていると

今日も生ききったというような

こんな人生もいいなぁとしみじみ思います。





「絵きたよ!いま!」


いそいで治療院へ向かうと、

いままさに

お願いしていた絵を アニーさんが届けてくれたところでした。

絵は食べられないのでお腹いっぱいにはなりませんが、

眺めているだけで広々した気持ちが湧いてきます。

人生で初めて

衣食住から離れた大きな買い物だった。



掃除に洗濯、ご飯を食べたり作ったり。

毎日は続いて行き、

繰り返す日々には

かなしみも癒すおおきな力があるけれど、

時々、それを続けるための光が必要な時がある。

生活だけでは息がつまってしまうから、

道草をして無駄な時間を集めています。


だれかの音や、光や、物語に

優しく手をひかれながら。