色のない景色もきれいです。
















私が出会ったときにはすでに


その人は自分の帰る場所をふたつ持っていて、


月の半分くらいはつくば、もう半分は石川の


ふたつの家を行ったり来たりして生活していました。






100歳を越えてから、大きな手術に踏み切ったおばあちゃんと


のこりの時間を過ごすためです。





つくばと石川の二重生活は、おばあちゃんが103歳になった今も続いています。







そのおばあちゃんが、そろそろ旅支度をはじめたとのこと。




一段と厳しくなる冬に、


小康状態のおばあちゃんの身体は体温を守るのにじっとがんばっています。






その人の積み上げた経験が、


いつか来るそのときに、悲しみから起き上がるのを助けてくれますように。



























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